韓国ドラマ観てると
「お父さんが来られる」みたいに
子供が親に敬語を話しているシーンをよく見かけませんか?
韓国ドラマを観てると小さい子でも親に対して、
「お母さんが来られる」
「お父さんが召し上がる」などの敬語をちゃんと使ってるのがビックリ。
親と話してるときだけではなくて、親の話をしてるときでも親の行動に対して敬語を使うっていうところが親に対する敬意がすごい表れてるよね…
— シズ@한국어 공부중(韓国語勉強中) (@shizu_shizu33) October 9, 2021
しかも、子供が親に敬語でなく
ため口で話すシーンがあるドラマは
韓国では基本的に放送できないようです。
この記事ではどうして韓国人は親に敬語を使うのか?とか
韓国語で使う敬語にはどんなものがあるのか?
等について解説します。
韓国語で親に使われる敬語にはどんなものがある?
韓国でも目上の人や初対面の人にも敬語を使います。
さらに親にも敬語を使います。
では具体的に韓国語における敬語って
どんな感じなのでしょう?
敬語の基本形は
(으)시다(ウシダ)となります。
この(으)시다が丁寧な表現(敬語)になるとどうなるのでしょう?
・(으)세요(ウセヨ)
・(으)십니다(ウシムニダ)
となります。
特に相手に質問するときに(으)세요(ウセヨ)、(으)십니다(ウシムニダ)を使います。
たとえば、
운동하다(運動する)の場合、最後の『다』をとって『시다』をつけて
『운동하시다(運動される)』と敬語にすることができます。
さらに疑問文の敬語にするなら、
운동하세요?(運動されますか?)となります。
こんな感じで敬語表現ができます。
もちろん、ネイティブの韓国人が親に敬語を使う時には
もっと複雑な表現を使いますけどね。
でも、基本はこんな感じという雰囲気を感じ取っていただけたらうれしいです。
なぜ韓国人は親に敬語を使う?
ではどうして韓国人は親に敬語を使うのでしょう?
一言で言うと韓国は儒教の国だからです。
如何に中国や韓国が儒教による教育で『家庭』や『家族』の結び付きが強いか、という話ですね。
日本が強いのは『村』や『国家』だから、それに組みする以外は幾ら「ぼっちでも可」なのは昔からでしょう。立ち食い蕎麦とか。子供でも村の為に働かせる関係上、逆に独立独歩を強要するし。#正義より大義 https://t.co/EzpFzoKjhl— ひのしもよう (@hinoshimoyou) August 11, 2022
では儒教とは何でしょう?
儒教は『儒』+『教』に分けて考えます。
儒教の儒は『小さい人』という意味です。
自分は小っちゃい人間なんだということです。
小っちゃい人間だということを自覚することが儒教では尊いわけですね。
別の言い方で表現したら謙虚ですよね。
逆にいったらうぬぼれてないというか。
たとえば、数学の試験で毎回100点取っていて
周りから「あいつすげー!」って一目置かれていても
「いやいや自分なんてまだまだですよー」
みたいな感じでしょう。
【残念なお知らせ】非常に残念な事ですが、自分の事を周りに大きく見せようとしてるのはバレてます。で、相手は「自分を大きく見せようとするなんて小っちゃい人間だな」って思ってます。だから、自分を大きく見せる為に自分を偽るのはやめた方がいいです。等身大の自分でいる様にした方がいいです。
— ゆーすけ (@yusuke_shiozawa) July 26, 2022
謙虚な人って先輩や親を敬うという印象がありませんか?
まさか謙虚なのに先輩にため口をきいたりしませんよね。
謙虚な人が先輩を馬鹿にしたりとかないと思います。
そんな儒教の教えが韓国では強いようです。
だから敬語を使うのが先輩だけにとどまらないのです。
だから韓国では親にも敬語を使うという文化があるわけですね。
そんなこともあって、
目上の人が目の前にいるときに
お酒を後輩が先に飲むなんてありえないですし
食事だって先輩が先に食べます。
日本流で言ったら韓国って厳しい部活みたいな感じかもしれませんね。
先輩や監督のいうことが絶対で
いくら間違っているようなことであっても「押忍!」って言いながら
指示に従うような感じじゃないでしょうか。
こういった厳しい部活のような感覚が
韓国では親子関係にもあると考えると分かりやすいと思います。
韓国人の子供はどうやって親に使う敬語を覚える?
人間みんなそうだと思いますが、
教えてもらわないとできるようになりませんよね。
たとえばテニス。
誰からも教えてもらうことなく
テニスが上手くなって試合に勝つことなんてできないと思います。
これと同じで子供が親に敬語を使うのだって
誰かから教えてもらわないとできないはず。
だって親が子供に対して敬語で話しているわけではないからです。
子供が親に敬語を使うわけですから。
特に言葉なんてもろに親とか身近な人の話し方の影響を受けるでしょう。
だってほとんどの人が中国語を話せないと思いますし
そもそも中国語で話しかけられても何言っているかわからないはずです。
それは身近に中国語を話す人がいないからです。
これと同じで周りで敬語を話す人がいないと
子供が親に敬語を話すことなんてできるわけがありません。
どうやって子供は敬語を覚えているのでしょう?
くどいようですが、韓国は儒教の影響を強く受けています。
だから、他人の子供であっても敬語がうまく使えていないようなら
「そうじゃないよ。〜してくださいでしょ!」
みたいに言われるそうです。
日本でも昔よく近所のおっちゃんが子供たちに
「お前ら、池の近くで遊んじゃダメだぞ!」
とか「もう遅いから早く家に帰れ!」みたいに
怒ってましたが、韓国では今も、指導してくれる人がいるんですね。
もちろん親からも子供が敬語を支えてないなら
その都度指導するようです。
韓国人の親が幼児の言葉で一生懸命になるのは、敬語の習得。子供が正しい言葉を覚えられるようにと、子供相手にあえて敬語で通す親もいる。国よって何を大事にするかは違うなと思った。
— maikana (@maikana) June 4, 2015
そうやって子供は徐々に敬語を覚えていき、
小学校や中学校に行き、先生や先輩から指導されるので
さらにしっかりとした敬語を話せるようになるようですね。
こんな感じで韓国では年上の人や親、先生に対しては
敬語を離さないといけないという文化であるため、
初対面ではまず相手の年齢を聞くみたいです。